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2021年3月期決算説明

 それでは、2021年3月期の決算についてご説明を申し上げます。まずは平素より、弊社事業に格別のご協力、そしてご支援を賜り誠にありがとうございます。厚く御礼を申し上げます。
 そして、今年も昨年同様、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点により、動画による決算説明とさせていただきます。何とぞご理解のほど、よろしくお願いいたします。それでは、早速、説明に入らせていただきます。

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Ⅰ.2021年3月期決算概況

 まず、第1部、2021年3月期決算の概況についてです。

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2021年3月期決算サマリー

 今期の決算は、新型コロナウイルスの影響によって、海外の事業が大きく減益ということになりました。それを単体と国内の関係会社で打ち返し、当期純利益は最高益を更新することができました。
 連結の営業収益は1,606億円、前期比1.3%の増加、内単体の営業収益は1,353億円、0.5%の増加でした。
 一方、経常利益は165億円、前期比1.2%のマイナスとなりましたが、単体の経常利益は181億円、20.5%と大きく増加いたしました。
 また、親会社株主に帰属する当期純利益は117億円、9.7%の増加、単体の当期純利益は125億円、23.8%の増加となりました。
 そして、期末の配当につきましては、業績が当初の予想より大きく上回ったということから、前期比10円プラスをいたしまして、1株当たり60円の配当を実施することといたしました。

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2021年3月期決算のポイント(連結)

 続きまして、決算のポイントです。昨年の経常利益は167億円でございました。それに対して営業収益は、単体と国内関係会社が牽引し20億円増加いたしました。
 一方、販売管理費は単体で7億円ほど減収いたしましたが、国内関係会社の業容拡大と連結で子会社化をいたしましたフィリピン事業の影響により3億円増加しました。
 また、貸倒関連費用はコロナの影響によりまして、海外事業で11億円ほど増加いたしましたが、国内事業の圧縮幅が上回り、3億円の減少となりました。
 また、金融費用はインドネシアでルピア安に伴う追加のヘッジコストが発生した影響により、22億円増加いたしました。その結果、経常利益は前期より2億円減少し、165億円にて着地をいたしました。

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事業部門別取扱高・営業収益(単体)

 続きまして、単体の事業部門別取扱高と営業収益の実績です。通期の取扱高は4兆8,237億円です。カード事業の大きな落ち込みによりまして、前期比でわずかにマイナスとなりましたが、クレジット事業とファイナンス事業は順調に拡大し、前期比プラスとなりました。
 また、営業収益は1,353億円、オートローンと住宅ローンを中心に積み上げてまいりました。割賦利益繰延残高と保証残高の効果により増収を確保いたしました。

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事業部門別概況(1)
クレジット事業(一般月販)


 続きまして、事業部門別の概況となります。まず、クレジット事業(一般月販)です。一般月販取扱高は、5,362億円、前期比で2.3%の増加となりました。引き続き、住宅リフォームローンの取り扱いが堅調だったということに加え、コロナ禍で生活様式が変化いたしまして、パソコンなど一部の商品において取り扱いが大きく増加したということが寄与いたしました。
 一方、営業収益は271億円、信用保証の取扱減少の影響により、わずかにマイナスとなりました。

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事業部門別概況(1)
クレジット事業(オートローン)


 続きまして、オートローンです。オートローンの取扱高は7,620億円、前期比で1.7%の増加という低い伸び率となりましたが、輸入車、中古車ともに5月を底に順調に回復いたしました。特に納期の短い中古車の取り扱いが大きく伸びました。また営業収益も303億円、残高の積み上げ効果により、前期比で7.5%増加いたしました。

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事業部門別概況(1)
クレジット事業(割賦利益繰延残高)


 その結果、割賦利益の繰延残高は1,871億円となりまして、これでクレジット事業の営業収益、約3.3年分が積み上がったということになります。

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事業部門別概況(2)
カード事業(会員数推移)


 続きまして、カード事業の概況です。まず、新規の会員数は前期から28万人減りまして、40万人となりました。特に主力の提携カードは店頭での募集が大きく制限されたために、このコロナの影響を正面から受けたという結果となりました。
 また稼働会員数もプロモーション対象会員の供給不足ということから、29万人減りまして、350万人となりました。

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事業部門別概況(2)
カード事業(ショッピング)


 そしてカードショッピングの取扱高は、家電量販店や百貨店での利用が減少したこともありまして8,823億円、前期比10.6%のマイナスとなりました。
 同じく、営業収益も取扱高の減少に加えまして、リボショッピングの残高が低下したという影響から321億円、前期比5.6%のマイナスとなりました。

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事業部門別概況(4)
ファイナンス事業


 続きまして、ファイナンス事業です。まず、住宅ローンはコロナの影響で販売戸数自体は減少いたしましたが、リモートを活用した営業体制や、また加盟店さまのニーズに合わせた審査体制を整えたということで、シェアの拡大が図れました。結果、営業収益・残高ともに増加させることができました。
 また銀行個人ローン保証の残高は、取扱高が前期から減少しておりました影響でわずかに減少いたしましたが、営業収益はジェーシービー社の信用保証事業の承継効果により、前期より8%増加いたしました。

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営業費用(単体)

 続きまして、単体の営業費用の実績についてご説明申し上げます。まず人件費は利回り低下に伴う退職給付債務を主因に8億円増加、同じく金融費用もオートローンや住宅関連の取扱拡大に伴い、2億円増加いたしました。
 一方、物件費は営業活動の自粛や、またコストの見直しを進めましたカード関連の費用を中心に16億円減少、同じく貸倒償却の減少により貸倒関連費用も20億円ほど減少いたしました。
 結果、増加要因もいくつかありましたが、削減効果の方が上回ったということで、営業費用トータルでは前期比25億円の減少といたしました。

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未収債権の状況(単体)

 続きまして、単体の未収債権の状況です。今期の未収債権の状況につきましては、コロナ禍で政府による給付金の支給や、また消費支出の減少などもありまして、未収債権の発生が想定以上に減少いたしました。その中で回収体制を強化し、また長期未収債権の整理、償却を進めた結果、未収債権残高は前期比減少に転じました。
 営業総債権は残高が5兆7,223億円、前期より5,181億円増加いたしましたが、未収債権残高は365億円、12億円減少いたしました。その結果、未収債権率は0.64%と前期を下回り、過去最低値となりました。

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貸倒償却の状況(単体)

 また今期の貸倒償却額は163億円、前期より23億円減少いたしました。これは右の下に表記してありますが、自己破産債権の償却が減ったということが主な要因でございます。
 一方、引当金につきましては240億円、25億円ほど増加いたしました。これは足元の未収債権の発生は抑制されておりますが、いまだコロナの収束が見通せないという状況からしますと、中長期的には、まだコロナ前の水準に戻る懸念があるということから、保守的に計上させていただきました。引き続き、回収不能債権を早期に見極め、増加額と同程度の償却を進めることで、良質な債権構造の維持に努めてまいります。

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海外関係会社

 続きまして、海外関係会社の実績についてご説明いたします。まず、営業収益は187億円と、前期比わずかな減少でとどめることができましたが、経常利益は33億円の損失となりました。
 また、各国の業績もコロナの影響度合いによりまして、大きく差が出ました。比較的影響の小さかったベトナムとカンボジアは、増収増益を確保いたしましたが、影響が深刻だったインドネシア、そしてフィリピンについては赤字ということなりました。
 その中で特に損失幅が大きかった、インドネシアの状況につきましては、コロナの影響がちょうど3月から6月にかけて本格化いたしました。特に貸倒関連費用、引当金が大幅に増加いたしました。その影響から中間期の経常損失は50億円となりまして、連結決算への影響は、この第2Qがピークということになりました。その後、支払猶予やカウンセリング対応の効果が徐々に出始めました。3Q以降は債権内容も改善し、最終的には損失額を20億円ほど縮小させることができました。
 なお、海外の事業につきましては、すでに第1Qが終了しています。各国ごとの状況につきましては、後ほどこの2部の方でご説明させていただきたいと思います。

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中期3カ年経営計画
「RAISE 2020」の振り返り(計数目標)


 続きまして、第1部最後になりますが、中期3カ年計画であります「RAISE 2020」が終了いたしましたので、その総括をさせていただきたいと思います。
 まず、計数目標につきましては、営業収益は最終年度、コロナの影響がありまして計画は未達ということになりましたが、この3年間を通じ、単体、国内関係会社、そして海外関係会社と着実に拡大し、266億円、19.8%増加させることができました。
 また経常利益も単体の費用圧縮が大きく貢献し、37億円、29.9%増加いたしました。このことから、単体の経費率も最終年度は66.5%と、中計前の18年3期から比べますと5.4%、改善されました。そして親会社株主に帰属する当期純利益は117億円、最高益を更新し終えることができました。
 また、ROEにつきましても、最終年度7.2%、収益性が改善し1.7%ほど向上させることができました。これによって、配当性向30%を目標としておりました株主さまへの利益還元についても安定し実施することができ、最終年度の年間配当額は105円と、3年前から25円の増加となりました。

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中期3カ年経営計画
「RAISE 2020」の振り返り①


 そしてこの中期経営計画では、3つの重点施策を掲げまして取り組んでまいりました。まず一つ目の、「国内事業の持続的成長」につきましては、既存事業・決済事業の拡大・シナジーの追求ということを柱に、取り組んでまいりました。その中でまず成果としては、クレジット事業とファイナンス事業が牽引をし、市場の成長率を上回る拡大が図れたことを挙げたいと思います。
 また決済事業も、新規会員の獲得不足や、また取扱高が減少するなど、課題も多く残しましたけれども、その中でもアクワイアリングやまたコード決済など、マルチ決済機能の拡充も進めてまいりましたし、またカード事業については明細書の有料化やポイント還元率の見直しなど、収支改善にも積極的に取り組み、その効果がようやく今、着実に出始めております。

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中期3カ年経営計画
「RAISE 2020」の振り返り②


 そして二つ目の「海外事業の成長拡大」につきましては、まずベトナムは増収増益と着実に利益を拡大し、また増資やシステム投資など成長に向けた基盤の強化も図ることができました。
 一方、インドネシアは、残念ながら目標としておりました、利益成長を果たすことはできませんでしたが、ただその中においても、中長期的な成長を目指し、取扱商品見直しによる収益構造の改善や、また審査・回収体制を強化し、債権の良質化を図るなど、事業の再構築を進展させることができました。
 そして設立間もないカンボジアとフィリピンにつきましては、事業基盤の構築に向けてさまざまな取り組みをしてまいりました。そのかいありまして、カンボジアは単年度黒字化を予定より1年前倒しで達成することができましたし、またフィリピンについても連結子会社化し、中古車をメインとした事業構造の転換に現在も取り組んでいます。

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中期3カ年経営計画
「RAISE 2020」の振り返り③


 最後、3つ目の「生産性の向上と成長基盤の強化」につきましては、まずWeb機能やそれからAIを活用し、業務の効率化と競争力の強化を図ってまいりました。例えば、営業を支えるカスタマー部門へのAI導入につきましては、オペレーターの業務負荷軽減や、また顧客サービスの向上など高い成果が生まれております。そしてこの取り組みをさらに加速していくために、新たにDX推進部を組成いたしました。これからも高い生産性を追求し、さまざまな施策を実行してまいります。
 また人事面におきましても、雇用の安定と優秀な人材確保に向けまして、70歳までの雇用制度や、また週休3日制の導入、そして退職者への再雇用制度など、従業員が働きやすい人事制度の整備を進めてまいりました。
 以上、これら一連の取組成果によって、ジャックスグループとして総じて成長拡大路線を進むことができたと考えております。
 そして今期は、次期中期経営計画に向けて、このコロナ禍で顕在化をいたしました課題、国内事業のさらなる生産性向上と、そして海外事業の業績の回復、これに取り組む一年としたいと思います。

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Ⅱ.各事業部門の状況と今後の取組み

 続きまして、第2部、各事業部門の状況と今後の取組みについて、ご説明いたします。

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クレジット事業(一般月販)

 まず、クレジット事業の一般月販です。一般月販は重点攻略分野である、住宅関連の拡大に向けて引き続きハウスメーカーを中心に、リフォームローンの拡大を図ってまいります。加えて、太陽光発電や蓄電池といった環境商品につきましては、これから脱炭素へ向けた取り組みが、政府、各企業、加速していくということが予測されます。その中において、当社がこれまで培ってきた経験や、これまで以上にメーカーや商社、電力会社とのアライアンスを強化し、この分野で先進的な取り組みを進めることで拡大を図ってまいります。
 また、家電やパソコンなど新たな生活様式でニーズが高まっている商品もございます。この需要を取り込むために、多様な支払い方法の提供や、またWeb機能の拡充を図ってまいりたいと思います。

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クレジット事業(オートローン)

 続きまして、オートローンです。昨年はコロナ禍でより安全な移動手段ということで、特に自動車に対するニーズが高まり、同社も取り扱いを伸ばすことができました。この環境は、今年もしばらくは続くというふうに見ております。さらなる拡大に向けて、引き続きさまざまな施策を実行してまいります。
 その中で輸入車チャネルにつきましては、キャプティブ・ファイナンスとして、各インポーターと一体となった販売施策を展開してまいります。そして各ディーラーさまの販売拡大につながる、より効果的でそして品質の高いサービスを提供することで、一層の関係強化を図ってまいりたいと思います。
 また、中古車チャネルにつきましては、新規提携先の攻略と既存先のシェア拡大に引き続き注力してまいります。
 そして、オートリースにつきましては、今期新しいシステムのリリースを今控えております。これによって、競合上劣後していた機能も大幅に改善されるということで、さらなる拡大を目指してまいりたいと思います。

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カード・ペイメント事業

 続きまして、カード・ペイメント事業です。カード・ペイメント事業につきましては、当社が保有するさまざまな決済サービスがあります。例えは、クレジットカード、アクワイアリング、そして集金代行・家賃、それから後払い決済など、こういったサービスを複合的にかつワンストップで提供することで、事業トータルとして拡大、成長を遂げていきたいと考えております。
 その中で、提携カードにつきましては、引き続き採算性を重視し推進してまいります。また会員につきましても、同じく、稼働会員数やそれから稼働率といったことをより意識して獲得を進めてまいります。そのために従来の提携カードルートに加え、事業間連携を強化し、新たな獲得ルートの構築、再拡大を図ってまいりたいと思います。

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ファイナンス事業
(住宅ローン・銀行個人ローン保証)


 続きまして、ファイナンス事業です。まず住宅ローンですが、投資用マンションの販売戸数はすでにコロナ前の水準まで戻っております。よって当社の今期の取扱いも堅調に推移をすると見ております。
 また現在、不動産取引での対面や捺印といった、従来の契約スタイルの見直しが議論をされている中において、当社の提携先さまでも、新たな営業スタイルを模索しているところも出始めてきております。今後、ペーパーレスや非対面取引等の環境が整備された際には、速やかにサービスが提供できるように、今からしっかりと準備をしてまいりたいと思います。引き続き、加盟店管理を徹底し、適切な取り扱いを続けてまいります。
 銀行個人ローン保証につきましては、まず主力先のMUFGとの連携を強化してまいります。加えて、ジェーシービー社より承継をいたしました提携先への新商品の提案やWeb化を推進し、取り扱いを拡大してまいりたいと思います。

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海外事業(全体戦略・目標)

 続きまして、海外の事業についてです。まず、今期は何といっても、業績の回復を最優先に取り組むということになります。また今期もコロナの影響しだいによっては、各国の業績に差が出るということが予想されますが、まずは事業全体で黒字化をし、何とかコロナ前の水準には戻したいと思っております。
 海外事業通期の営業収益は186億円、経常利益は3億円を見込んでおります。その中、足元では第1Qが、すでに海外事業は終了しております。取扱高は計画に対しまして、実は若干未達ということになっておりますが、コストが予定以上に圧縮できているということから、利益計画については各国とも今、達成しているという状況になっております。順調なスタートが切れたと思います。

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海外事業(ベトナム・インドネシア)

 それでは、各国ごとの状況についてご説明申し上げます。まず、ベトナムは、昨年まで、これまでコロナの影響が比較的小さかったわけでありますけれども、実はこの5月に入りまして、一部の地域で感染者が増えてきております。よって、今、予断を許さないという状況になっております。ただ今のところ、当社の業績については大きな影響は出ておりません。そのベトナムの第1Qの取扱高は前期比3.2%増加と、順調に推移をしておりまして、利益計画も達成しております。今後、感染状況を注視しながら、引き続き主力のバイクローンを中心に収益性の高いパーソナルローン、または家電やオートローン、リフォームローンといった取扱商品の拡充を図りながら拡大してまいります。
 そしてインドネシアでございますが、インドネシアでは依然として断続的な規制、そして制限が続いております。その影響から、取り扱いは前期比でマイナス47.9%と減少が続いております。
 一方、延滞債権の圧縮や現地の調達環境が良化をしたということもあり、コストについては引き続き抑制が図れているということで、利益ベースでは今のところ計画を上回る実績となっております。今期も収益率の高い中古の四輪の取り扱いを増やしながら、コスト削減も進めるなど、黒字化に向けた取り組みを強化してまいります。

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海外事業(カンボジア・フィリピン)

 次にカンボジアです。カンボジアも昨年はコロナの影響というのはほとんどなく、小さかったわけですが、今年3月以降、感染者が急増しまして、首都プノンペンはロックダウンということになりまして、当社現法も休業を余儀なくされております。その影響で第1Qの取扱高は、前期比マイナス3.5%という実績となりました。
 今後、状況を慎重に見極めながらということになりますが、従来のプノンペン市内に加えて、昨年認可されましたシェムリアップ支店の営業活動を徐々に拡大してまいりたいと思います。
 また、フィリピンもカンボジア同様、今年に入って感染が拡大しておりまして、マニラ首都圏はロックダウンとなりました。その影響から第1Qの取扱高は、前期比マイナス15%となっております。今後、活動の再開を待って、引き続き中古四輪の取扱いを拡大し、事業構造の転換を進めてまいりたいと思います。

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ESGに関する取組み

 続きまして、ESGの取組みについて、二つほどの事例をご紹介させていただきたいと思います。
 まず、当社ではすでに3名の独立社外取締役を設置しておりますが、その社外取締役と社外監査役による役員連絡会を開催するなど、監督監査機能の強化に努めております。また5月の13日に適時開示をいたしましたが、6月の株主総会には、新たに1名の独立社外取締役候補を追加しております。選任が可決されますと、当社の独立社外取締役比率は3分の1、うち2名は女性となります。引き続き、取締役会メンバーの多様性を進め、ガバナンス機能の強化を果たしてまいります。
 また、コロナ禍で仕事の進め方や働き方にも大きな変化が生まれてきております。当社はこれまでも、従業員が働きやすい職場環境の整備や制度の拡充に取り組んでまいりましたが、最近では、配偶者の転勤や介護を理由とした転勤地変更制度や、また、さまざまな理由によって退職を余儀なくされた従業員の再雇用制度を新たに整備いたしました。今後とも従業員が多様な価値観や置かれた環境の変化に対して、会社として柔軟に対応していけるように取り組んでまいります。

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Ⅲ. 2022年3月期業績予想


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2022年3月期業績予想

 それでは最後、第3部、2022年3月期業績予想についてです。まず今期の業績につきましては、コロナがいまだ収束が見えてこないという中におきまして、昨年度の動向や、それから足元の状況を分析し、現時点で把握可能な範囲で策定をさせていただきました。
 まず、今期の単体の業績は、ほぼ前年並みの推移になると見ております。よって、営業収益は前期比6億円増加の1,360億円、経常利益は同じく3億円増加の185億円を予想しております。
 一方、連結の業績につきましては、前期大幅に悪化した、海外事業の回復を見込んでおります。特に経常損失を計上いたしましたインドネシア、フィリピンについては、その損失幅が大きく改善され、海外事業全体では約36億円の増益効果を見込んでおります。これにより、連結の営業収益は1,620億円、経常利益は前期比24.2%、39億円増加し205億円、親会社株主に帰属する当期純利益は18.9%、22億円増加し、140億円と、連結、単体ともに増収、増益、最高益の更新を予想しております。
 なお、配当につきまして、中間配当は前期から15円増配し60円、期末配当は同5円増配し65円、年間配当額は125円を予定しています。
 以上で、私からの説明を終わらせていただきます。

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IRに関するお問い合わせ先

 何かご不明な点がありましたら、資料の最終ページに記載してあります、お問い合わせ窓口までお願いをしたいと思います。どうもありがとうございました。